アブストラクト(56巻2号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : アルカリ性低濃度EDTA溶液の根管洗浄効果に関する研究
Subtitle : まとめ論文
Authors : 藤巻龍治
Authors(kana) :
Organization : 神奈川歯科大学歯科保存学講座歯内療法分野
Journal : 神奈川歯学
Volume : 56
Number : 2
Page : 110-117
Year/Month : 2021 / 12
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 「緒言」 歯内療法において根管の化学的清掃は, 根管形成による機械的清掃後に残存する感染源を除去するための重要な治療術式である. 根管形態は解剖学的に複雑性を有するため, 感染源を完全に除去することは極めて困難であり, 根管形成による感染源除去は全体の約30~65%と報告されている. 一方, 根管の化学的清掃は根管内に残存する壊死組織, 感染象牙質, および根管形成後の象牙質切削片を除去する必須操作であり, 歯内療法の成功率を高くするために重要である. 現在, 根管の化学的清掃は有機質溶解剤の次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)溶液と, 無機質溶解剤のethylenediamine tetraacetic acid (EDTA)溶液の併用による根管洗浄が最も有効であることが報告され, 米国では2.5~5.25% NaClO溶液と15~17% EDTA溶液が頻用されている. 根管形成後に象牙質壁に残存するスミヤー層除去効果はEDTA溶液のpHと作用時間によって影響することが報告されている.
Practice : 歯科学
Keywords : アルカリ性, 根管洗浄剤, EDTA溶液, 抗菌作用