アブストラクト(38巻4号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : コンポジットレジンの耐水耐久性向上に関する研究 -ポリフルオロアルキルシラン混合シラン処理剤の効果-
Subtitle :
Authors : 二瓶智太郎
Authors(kana) :
Organization : 神奈川歯科大学歯科保存学講座
Journal : 神奈川歯学
Volume : 38
Number : 4
Page : 154-166
Year/Month : 2003 / 12
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 有機素材と無機素材とから構成される複合材料は, 有機/無機素材界面での接着性の良否が複合材料の機能, 特に機械的強さに大きく影響を与えることが良く知られている. 一般に無機素材にはその表面を改質し, 有機素材とのぬれ性, 接着性を向上させるためにシラン処理剤が広く用いられている. シラン処理剤の化学構造はX3SiYで表される有機ケイ素化合物の一種で, Xはクロル基, アルコキシ基, アセトキシ基など加水分解により水酸基に変化しやすく, その結果無機素材表面の水酸基と共有結合もしくは水素結合する基で, Yはビニル基, エポキシ基, アミノ基, メルカプト基などの有機素材と結合する反応性基を含む基である. シラン処理剤の表面改質機構については様々な説が提唱されているが, 一般的には, 理解されやすいこともあって, 化学結合説で説明されることが多い1, 2). 歯科用コンポジットレジンに配合されている無機質フィラーも単に混入されているのではなく, マトリックスレジンと化学的に結合するようその表面に化学的処理が施されている. コンポジットレジンのフィラーの表面処理に使用されている代表的なシラン処理剤として, 3-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(3-MPS)がある.
Practice : 歯科学
Keywords : シラン処理剤, フルオロアルキルシラン, コンポジットレジン, 耐水性